シンプルなパッケージで、ブランドのロゴを取り除くことで、良質な商品を低価格で届けることをモットーにしているのが「ブランドレス(Brandless)」である。2012年に創設されて以来人気を収めており、「ブランド税」を消費者からとることなく高品質のオーガニックプライベートブランド商品を安値で提供している。

商品の価格にはこのブランド税以外にも、マーケティング費用、店舗代が積み重なっており、美容関連商品であればそのマージン費用だけで30%を占めるという。そんな市場での買い物を強いられる消費者を考え、そういったマージン費をカットし、全ての商品を3ドルの価格帯に抑えて提供している。

そんなブランドレスから、もっと消費者が使いやすくなるようサブスクリプションサービスの提供が開始された。消費者は、決まった商品の配送頻度を、週に1回、月に1回、年に3回などと自分で決められる。また毎回届くボックスの中には、サプライズプレゼントも入っており、受け取った人が楽しめる工夫も施されている。

ブランドレスの商品は1回きりの購入も可能であるが、商品の中には掃除用品やトイレットペーパーなど定期的に買い替えが必要なものがあるため、設定するだけで後は届くのを待つだけでいいのは嬉しい。

一見アマゾンプライムのような利便性に見えるものの、アマゾンプライムは会員費用が一年に119ドルかかるのに対し、ブランドレスであれば会員費用はかからず、39ドル以下の買い物であれば配送料も5ドルで固定、それ以上であれば無料配送も行っている。

一応ブランドレスからはプライム会員も提供しており、プライム会員であれば年間36ドル(月額3ドル)の支払いで毎回の配送料が5ドルになる。

そんなブランドレスであるが、課題も抱えている。例えば、まだ会社が若くオンラインだけでの販売ということもあり、提供する商品のカテゴリーにおいて市場シェア率がそこまで目立つものではない。

また、リピート顧客を育てることも今後の課題である。2017年の第4四半期にブランドレスから初めて購入した人のうち、次の四半期に購入した人は20%、その後の四半期に繰り返して購入した人は13%だったという。競合であるアマゾンと比べると、リピート顧客やファン顧客を育てる面では今後も努力が必要だとされる。

しかしブランドレスは現在5億ドル(約548億円)の価値があるとされており、2018年にはソフトバンクから2.4億ドル(約270億円)の出資も獲得している。日本のMUJIの米国版といえるブランドレスは、「Better doesn’t need to cost more(良品だからといって高い必要はない)」という考えのもと、今後も良質な商品を低価格で消費者に届ける。