トヨタ自動車から定額サブスクリプション「KINTO」が発表されるなど国内でも注目を集めているのが、自動車業界へのサブスクリプション型ビジネスの広まりである。

海外ではすでにポルシェ、メルセデス・ベンツ、アウディ、BMW、ジャガーランドローバ、ボルボなど大手企業がすでにサブスクリプションサービスを始めており、消費者はこれまでのように何年も同じ車に縛られて所有する必要性がなくなってきている。

そんな市場の変化の中、中古車を月定額で使用できるサブスクリプションサービスを展開する「Fair」というサービスをご存知だろうか?

Fairは現代の消費者の間で広まるNetflixに代表されるような、コミットせずにサービスを楽しみたいという消費行動の傾向を受け、自動車の購入にも同じようなスタイルを持ち込もうとして生まれたスタートアップ企業である。

Fairは中古車をディーラーから直接買い取り、月額で借り出しをしている。ユーザーは好きな車をアプリ上で見つけることができる。

Fairはカリフォルニア州サンタモニカ発祥で、ビジネス提供開始から1年にして12州22都市にまでビジネスを拡大し、現在2万人のユーザーを持っている。BMWからも投資を受けるFairは、今後国内でのビジネスの拡大を進め、宣伝広告を来年には5000万ドル(約55億円)ほどつぎ込む方針を発表している。

Fairで車を月額で利用するには、平均にして月額350ドルから可能で、別途で保険料がかかる。また最初に頭金を払う必要があり、それは3ヶ月分に相当する。Fairでは車をいつでも解約はできるものの、この頭金によりすぐ解約する人は少ないであろう。

だが通常の方法で車を購入するよりも安価で、その証拠に例えば2018年のスバル・クロストレック車を利用するのに月額325ドルを払い、頭金は1,300ドルだったと言う。

Fair以外にも中古車のサブスクリプションビジネスを展開する競合はいるものの、Fairが売りにするのはそのサービスの使いやすさである。運転免許証の写真をアップロードするだけで登録ができ、車を手に入れるための全ての手続きを家から一歩も出ることなくすべてアプリ上で行うことができる。

今後マーケティングに投資をつぎ込む方針のFairが、現在オンライン広告で使っているコピーが次のものである。会社の名前を使いながら、サービスの特性を上手く伝えることに成功しているであろう。

“Get the car you want without taking out a loan. That’s Fair,”

(好きな車をローンを組むことなく手に入れよう。それこそフェアでしょ。)