サブスクリプション型ミールキットで有名な「Blue Apron」は、2018年に顧客数の減少を公表しているが、CFOのBensley氏はこの減少を予想範囲内と答えている。今後、継続してサービスを利用する人にフォーカスを当てることで、将来の解約率を減らすことを狙っているという。

この解約率は、サブスクリプション型ビジネスを展開する上で重要な指標の一つである。デジタル商品または実物商品・サービスであっても、この解約率は商品・サービスの価格、新規顧客獲得予算、ライフタイムバリューなど広範囲に影響する。

解約率はゼロであることが理想ではあるものの、10%以下にキープすることが現実的だと考えられている。サブスクリプションを始めて数ヶ月の人で解約率は高くなりやすい傾向にはあるものの、想定よりも早いタイミングで解約する顧客が多く見られる場合には、その要因を突き止める必要がある。

解約率でも、顧客による自発的なものと無意識のうちに行われたものの2種類ある。自発的なものの例として、ペット用品のサブスクリプションボックス「BarkBox」の会員が十分なペット用おもちゃがあるからと解約したり、ミールキット「HelloFresh」会員が夏休暇で家を空けるからと解約することがある。このタイプの解約は、その人たちが価値を見出せなくなって起こることが多い。

一方で無意識のうちに行われる解約でよくあるケースが、決済が完了しなかった場合である。登録しているクレジットカードの有効期限切れや解約、または一時的に十分な資金が口座にないことなどが要因として挙げられる。会員の人が自ら決済方法を更新しなければ、自動的にサービスの解約となってしまう。

サブスクリプション型ビジネスにとって、解約率は売上に直結する。そのため、自発的であっても無意識であっても、解約率を下げるために戦う必要がある。そのためにできる3つのステップは、以下の通りである。

1. 問題解決を最優先する

顧客がサービスを解約した理由を突き止め、その問題解決を最優先する。また、サブスクリプション型ビジネスで成功を収める「Dollar Shave Club」では、プレミアム会員が解約を希望した場合、安いプランへの移行を提案し、それでも解約を希望する場合にはニュースレターに登録したままにしてもらうようお願いしている。これは、今後違うサービスやオファーでその会員に戻ってきてもらうようにするためである。

2. データを掘り下げる

解約に関するデータを掘り下げてみることで、解約のパターンを見つけることができる。例えば、問い合わせした顧客のうち50%が解約に至っている場合には、カスタマーサポートの改善が必要だと気づくことができる。または、特定のサイズの商品を受け取った人の解約率が高い場合には、商品のサイズに問題があると気づくことができる。

3. スマートな方法で決済を完了させる

無意識に起こる解約を防ぐために、決済が成功しなかった場合には、給料を受け取るタイミングに決済を再設定するなど、それぞれのケースに合わせた対処法を決めておくことが重要である。解約を防ぐために、スマートで自動的な対処法を設定しておくことで、通常20%までこのタイプの解約を回避できるという。

それ以外にも、決済のタイミングを月末から月初に変えたり、住所やメールアドレスが正しいかどうか定期的に確認する作業などを導入することで、起こりうる解約を防ぐことが可能である。

サブスクリプション型ビジネスにとって、新規顧客を獲得することも大事だが、既存顧客を失わないようにすることは同様に重要である。解約率は少しでも改善することで、長期的に大きな利益を与えてくれる。