米ケーブルテレビ大手コムキャスト(Comcast)から、既存のホームセキュリティーサービスにAIを搭載させた「Xfinity xFi Advanced Security(Xfinity xFiアドバンスセキュリティ)」が、ネバダ州ラスベガスで開催されたCES2019で発表された。

このセキュリティツールは、オンライン上で検知された危険性から自宅にあるデバイスを守り、その情報を知らせてくれるサービスである。自宅のデバイスには、スマートホーム製品やIoT(Internet of Things)が含まれている。特にこれらのデバイスは弱いセキュリティのために外部から攻撃を受けやすいという。

現在、自宅でインターネットに接続されているデバイスは、パソコンや携帯電話だけに止まらなくなっている。自宅でインターネットに接続して使うデバイスの中には、音声で作動するデバイス、スマートホーム家電、ホームセキュリティーカメラ、玄関インターホン、温度自動調節器なども溢れるようになった。中には、子どもが使うおもちゃにもインターネットに接続して使うもののあるであろう。

米国コンピュータネットワークの「シスコシステムズ(Cisco)」の調査によると、北アメリカでは一家庭につき13ものオンラインに接続された機器が使われているとのこと。そしてこれらのデバイスが外部から攻撃されるケース数が年々増えている。セキュリティ企業「シマンテック(Symantec)」のデータによると、2016年から2017年の間で被害件数が600%の伸びを見せているという。

そういった背景をもとに、今回のコムキャストの新しいサブスクリプションサービスである「xFi Advanced Security」が誕生した。xFIモバイルアプリからセキュリティを有効にすることができ、自宅内デバイスのセキュリティを監視・管理してくれる。

このツールにはAIと機械学習技術が取り入れられており、不審なアクティビティが検知されると自動的にブロックしてくれるという。例えば、デバイスが通常使っているIPアドレスとは違うところでアップデートする行動が見られると自動的にブロックをし、その検知情報を伝えてくれる。

このツールの良いところはそのセキュリティだけでなく、検知された情報をアラートとしてリアルタイムで伝えてくれることである。そして必要があれば、そのデバイスのセキュリティをどうやって強化することができるかも教えてくれる。例えば有害ソフトを配信する不審なウェブサイトをブロックしたとすると、そのサイトのURLとブロック理由を伝えてくれる。その後そのサイトリンクが含まれていた広告など、検知された場所まで知らせてくれることで、その危険性が潜んだところまで利用者は知ることができる。

その他の便利な機能として、そのスキャン機能が挙げられる。例えば、インターネットに接続されたデバイスの中に無防備にポートが開いたままのものがあれば、不正アクセスされる可能性があるので、すぐにそのポートを閉じて、すべての不正アクセスをブロックし、すぐにその内容を知らせてくれる。

Xfinity xFi Advanced Securityはサブスクリプション機能を使うだけで、それ以外のセットアップは必要がない。自宅で接続しているデバイスに設置して、セキュリティーを有効にするだけである。検知されたブロック内容はオンライン上またはアプリ内から簡単に確認もできる。

機能の内容を聞くだけで効果が期待できるセキュリティに聞こえるが、まだ判断するのは早いと専門家は語る。と言うのも、巷で溢れるスマートホームデバイスの中には問題を検知して知らせてくれるものもあるが、パスワードやUPnPがデフォルトのままになっていることで、不正アクセスをブロックできないケースもあるという。こういった問題はユーザー自身で解決できるものもあるが、ほとんどの人がどうやって対処すべきか知らない。そのため、そういったセキュリティをサブスクリプションで提供してくれるのは、今のところ便利と言えるであろう。

コムキャストは既存のxFiユーザーに、今回のアップグレードのサービスを提供することで、さらなる売上の伸びを期待している。サブスクリプションは月額5.99ドルで、xFi Gatewayを使うユーザーであればすぐに導入できると言う。このxFi Gatewayはすでに1500万件の家庭で使われているとコムキャストは伝えている。Gatewayは月額11ドル〜13ドルから利用でき、アプリはiOS・アンドロイド両者で無料で利用が可能である。