Netflixによって独占されているアメリカの動画配信サービス業界に、ニッチで小さなプロバイダーが入り込むことは可能なのか…?それを可能にしたのが、アニメ見放題サイト「Crunchyroll(クランチロール)」である。有料会員は今200万人を突破している。クランチロールはAT&Tが親会社であり、動画配信サービストップ10入りしている。

クランチロールは1,100個のアニメと4万本のエピソードを提供しており、8ヶ国語で視聴が可能である。ニッチなアニメだけでなく、ドラゴンボール超から進撃の巨人、ナルト疾風伝など人気で万人ウケする日本のアニメもあり、多くの視聴者数を誇る理由となっている。

今後はクランチロール独自のアニメシリーズを製作することに力を入れており、ロサンゼルスと日本で製作が行われる。最初のオリジナルシリーズは「High Guardian Spice」で、来年に公開される予定である。この独自コンテンツを提供することで、有料会員数の増加と保持を狙う。「これからは欧米向けに作られたアニメシリーズの提供に力を入れていきたい」とクランチロールのマッカルム氏は述べてている。

また、有料会員数増加の要因になったものの一つに、オフラインでのイベントが挙げられる。9月に第2回クランチロールエクスポが開催され、4万5千もの来場者が足を運んだ。このような独自のイベントだけでなく、世界中で行われる100ものアニメ・ゲームイベントにも出店をし認知を図っている。

クランチロールは200万人の有料会員に加え、4500万人もの無料ユーザも存在し、月間のアクティブユーザーは1000万人にも上るという。有料会員の毎日平均視聴時間は45分である。

これまでクランチロールが避けてきたのが、会員獲得のために無闇にディスカウントをすることである。マッカルム氏は「私たちが提供するプロモーションは、無料トライアルくらいです。無闇に金額を下げると、その額はどんどん膨らむに過ぎません。私たちはどちらかというと、コンテンツの価値を会員制にすることで高めることに力を入れています。」と述べている。

またクランチロールは動画配信サービスを超えた企業になるため、リニア型テレビ放映の枠をブラジルで獲得するなど幅を広げている。「私たちはコアなファンにサービスを提供しつつも、もっと大きな層の人たちにもウケるようなコンテンツを提供していきたい。」とマッカルム氏は述べる。