サブスクリプション型ビジネスの成功例でもあり火付け役である、髭剃りスタートアップの「Dollar Shave Club」。2016年に有料会員数100万人突破を果たした、最初のDtoC(自社メーカーがECチャネルを通して直接消費者と接点を持って販売を行うビジネスモデル) 成功例の一つとして注目を集めている。

同年にユニリーバによって1000億円で買収をされた「Dollar Shave Club」だが、買収後も独自のスタイルのままビジネスを展開をしている。現在では、髭剃りに止まらず「男性のためのライフスタイルブランド」として商品ラインナップを増やしているところである。

そんな「Dollar Shave Club」のCEOであるMichael Dubin氏のインタビュー内容を今回は紹介する。

「Dollar Shave Club」は、オンラインを第一としたサブスクリプション型ビジネスで、最初に成功を収めたブランドの一つですが、ユーザーデータがどのような影響をビジネスに与えましたか?

私たちは、ユーザーのためにカスタマイズした商品や、最適なオススメ商品を提供するために、ユーザーについて知ることから始まりました。そのためにユーザー一人一人に、年齢や髭剃りの回数、個人的なヘルスケアに関する悩みなどを聞きました。薄毛や老化が気になるかなど、すべての質問への回答が、ユーザーにとって最適な商品をオススメすることや私たちの商品開発に役立ちました。

髭剃りなどの商品はサブスクリプションで購入する必要はありませんよね。有料会員数を増やしたい「Dollar Shave Club」にとっては、そのことについてどう思いますか?

私たちにとって、サブスクリプション会員数を増やすことよりも、男性が心身の管理をできるように助けることをミッションとしています。多くの企業が、定期的収益を見込めることから、サブスクリプション型ビジネスという響きに憧れて始めますが、最終的には提供するサービスが使用する人たちの人生を豊かにするかどうかを求める必要があります。

また定額制動画配信サービスのNetflixのように、毎月同じサービスを購入するのは面倒ですよね。同じようなことが、髭剃りなどの商品にも言えると思います。男性は同じ商品を繰り返して使う傾向にあるため、同じ商品を買いにお店に行くことも多いです。オンラインで好きな商品をサブスクリプションすることで、中身がなくなる前に新しいものを自宅で受け取ることができます。

既存ユーザーとの関係性を深めるために目標としていることはありますか?

私たちはビジネスを成長させるため、商品を実際に見て取ることができるようにしています。訪れる人が新しい商品と出会えるように、実店舗も設けています。その実店舗例が、自動販売機を使った戦略です。現在3箇所にて、「Dollar Shave Club」の自動販売機を展開しています。数年の間には、その数を全国に増やしていきたいと思います。

「Dollar Shave Club」が発信するコンテンツは、どのように変化を遂げてきましたか?

私たちはウェブサイト上で、男性の社会的問題、髭剃りに関する問題、セルフケアの問題などのトピックでオリジナルコンテンツを配信しています。また、私たちは「メルマガジン(Mel Magazine)」と呼ばれるライフスタイルコンテンツも配信しており、ブランドから独立した形で展開されています。月間で250万のUU数があり、先日雑誌として出版も果たしました。あまり流通していない男性のためのコンテンツを補うことで、商品とコンテンツを提供する会社として成長したいと思っています。

雑誌はウェブサイトのコンテンツとどう異なりますか?

メルマガジンは、「Dollar Shave Club」の宣伝を行っていない、切り離されたブランドです。これは私たちの長期的戦略です。毎日タメになるコンテンツを配信することで、私たちのコンテンツを真似する人たちも出てきたくらいです。私たちはこのコンテンツで、「Dollar Shave Club」のファン層を築くことができればと思っています。