Facebookは昨年11月に、インスタント記事(ブラウザを立ち上げずにFacebook上でニュースサイトなどの記事を読めるようにした機能)を使って、出版社の提供するコンテンツに、ペイウォール機能(一定の記事閲覧数を超えると、有料会員登録が必要なシステム)を導入することを発表した。

これはFacebookを通して、サブスクリプション会員獲得を促すことを狙いとしている。このペイウォール機能は現在、少数の出版社の間で試験的に行われており、その結果は好調のようだ。

今回Facebookはこの機能のテストに、新しく28社を追加で提供する予定であり、その中にはインドのBusiness Standard、イスラエルのHaaretz、コロンビアのEl Espectador、そしてアメリカからはBusiness Insiderなど14社など、世界各国のニュースメディアが参加予定である。

また今回、このペイウォール機能の導入のリードタイムをFacebookは4~8週間かかるところを1~2週間に縮めることに成功させたり、機能導入にPianoなどの専門企業を使うことで、今回の導入の簡易化に努めている。

他にも、記事の続きをメールアドレス登録で読めるようにする機能を追加する予定であり、これにより多くのメディアにとっての課題であるメールアドレス登録を促進できる効果が期待される。Facebook側も「このメールアドレス登録で、まだ有料会員になる段階ではない読者と深い関係づくりを育めるきっかけになる」と述べている。

またFacebookは新規獲得だけでなく、すでに有料会員になっている人たちとのやりとりを促進する機能も検討している。有料会員限定のコンテンツを見せたり、Facebook上で会員とやりとりができる機能をインスタント記事にだけでなく、すべての出版社が使える機能として公開する予定である。

また、Facebookでは「ウェルカムスクリーン(Welcome Screen)」といって、新規登録した有料会員にそのメディアのFacebookページに「いいね」をしてもらい、もっとフィード上でページ投稿のコンテンツを見てもらえるようにした機能もある。これを使うことで、これまでの新規会員がページをフォローする確率が54%から94%に上がるなど、劇的変化が見られている。この機能はFacebookが、半分の有料会員がそのメディアのページをフォローしていないことに気づいたことにより、導入されることになったという背景もある。

最後に、Facebookでは次の2つの機能もテスト予定である。1つ目が、会員をターゲティングした記事を作れるようにすること。2つ目がメディアをサポートするためにFacebookを通して支払いができるようにする機能である。このFacebook上の支払い機能は、今月少数のローカルニュースメディアを使って小さくテストが行われる予定である。これは、メディアが今後質の高いコンテンツを作るために、とても貢献度の高い機能になるのではと期待も高い。