動画配信サービスで、広告つきプランと定額制プレミアムプランを合わせて提供するスタイルが、米国や英国ではよく見られる。「フリーミアム」と呼ばれるこの手法は、無料サービスを多数のユーザーに提供し、追加コンテンツを有料化することで収益を得るビジネスモデルで、ストリーミングビジネスでもよく用いられている。

英民放大手ITVでは、この手法を取り入れたサービスを展開している。その理由として、広告収益はまだまだ確固としてあるものの、NetflixやAmazonのサービスの影響で月額料金を支払って広告なしで動画をストリーミングする人が増えたことを挙げている。「ITV Hub+」では、プレミアムプランを月額3.99ポンドで提供しており、有料登録者は26.5万人だという。しかし、これは広告つきプランの登録者数に比べると、とても小さい数だという。

同じく英民放大手の「チャンネル4」でも、フリーミアムの手法を採用している。月額3.99ポンドで利用可能な一方で、違う方法でコンテンツを視聴したい人のために、広告つき無料プランを提供することになったという。チャンネル4では、「Gogglebox」や「Peep Show」などの番組が人気であるが、各エピソードを広告つきで見られることを嬉しいと思う人でも、全シーズンを一気視聴するとなると広告なしを好むかもしれないということを例として挙げている。

米国でフリーミアムを採用していることで有名なサービスといえば「Hulu」である。さらに、Amazonでも広告つき動画配信サービス「IMDb FreeDive」を今年初旬に開始している。

このアマゾンの新サービスは、「IMDb TV」に改名されており、「ラ・ラ・ランド」や「分別と多感」、「ドラフト・デイ」などの最新映画も追加されるなど、コンテンツ数を増やしている。

競合が増え続ける「動画配信サービス」業界では、このフリーミアム手法を導入することで、サービス登録・利用へのハードルを下げ、コンテンツ視聴数を増加させ、収益化モデルを多様化させる効果を発揮できると言える。