英紙ガーディアンでは、Wikipediaにも書かれるほど、これまで赤字が続いてきたが、20年ぶりに損失を出さない収益を獲得することに成功した。これは、デジタル上でのトラフィックが増えたこと、コスト削減、読者からの寄付金によって実現された。

前年には5,700万ポンド(約83億円)の事業損失を出していたが、2018〜2019年度に、80万ポンド(約1.1億円)の収益を出しており、劇的回復を見せた。

この回復は、ガーディアンのようなビジネスモデルを展開するメディア企業にとっては大きな意味を持つ。他メディアでは、デジタル上のコンテンツにペイウォール(無料閲覧に制限をかけて、有料登録を促す仕組み)を導入することが多いものの、ガーディアンではペイウォールをかけることなく、読者に無料でコンテンツを提供している。

メディア界では事業運営にこれまで課題に直面してきた。新聞などの紙媒体メディアの消費が減り、デジタル上での広告収益はGoogleやFacebookに渡ってしまい、収益を生み出す方法に試行錯誤する企業が増えている。

そんな中、ガーディアンはペイウォールではなく、読者に自発的寄付を頼む「寄付モデル」を採用して、今回の赤字回復を達成した。

3年のうちに月間ページ閲覧数が7.9億回から、13.5億回に増えており、紙媒体とデジタル両者にて月間655,000人の定期的寄付サポーターが存在する。昨年では、一回きりの寄付者が30万人を超えた。

ガーディアンNews & Mediaでは、売上が1年で3%向上し、そのうちの55%がデジタルが占めるという。ガーディアンは安定した収益モデルを確立したことで、ガーディアンが信じるジャーナリズムを展開できるとしている。