最近の調査によると、ここ数年のうちにプレミアムスポーツの価格が大幅に上昇していることが明らかになった。この傾向は、今後もテレビ市場で見られると考えられ、スポーツ放映権の市場は数年のうちに大きく変化すると予想される。

このプレミアムスポーツの価格高騰は、レポート『The 2019 Sports Report from Kagan and S&P Global Market Intelligence』にて指摘されている。本レポートによると、ここ18年の間に、有料テレビにおけるスポーツコンンテンツが占める割合が増えたという。2000年には、有料テレビのプランに、平均して4つのスポーツチャンネルが含まれていたが、2018年にはこの数は17まで増えている。

だが、放映権の売上は特にスポーツ界で上昇している。ユーザーあたりのスポーツ番組のコストは、2009年に月額9.09ドルだったのが、2018年には18.55ドルまで上昇している。ケーブル放送の料金のうちスポーツ番組の放映権のコストが22%を占めており、2020年にはその割合は30%にまで上昇すると予想されている。

また過去と比べて、スポーツコンテンツのために有料テレビに契約する人は減っているという。DirecTVでは、2019年の第一四半期に60万人の登録者を失っている。DirecTVは、これまでプレミアスポーツのコンテンツに大きく投資をしてきているが、その番組パッケージプランが、そこまでユーザーに響いていないようである。

またプレミアスポーツをテレビで視聴する人の数も減少傾向にある。スーパーボウルの視聴者数は4年連続で減少を見せており、その傾向はNFL(プロアメリカンフットボールリーグ)のテレビ視聴者数にも見られている。

登録者の減少傾向が続くことで、有料テレビ側は今後プレミアスポーツの放映権に高い金額を支払うことはできなくなる。一方で、動画配信サービスはスポーツコンテンツのために投資をする姿勢を見せている。

実際に、ディズニーでは、傘下のスポーツ専用ストリーミング「ESPN+」の視聴者数を今後も増やしたいとしている。また、アマゾンでもスポーツ分野に投資を始めている。すでに、EPL(イングランド・プレミアリーグ)やテニスの放映権を英国で、NFL(プロアメリカンフットボールリーグ)の放映権を米国で獲得している。今後、プレミアスポーツにさらに大金をつぎ込む可能性もある。

またGoogleでも、YouTube TVを宣伝しており、YouTubeからのテレビ広告収益を狙っている。プレミアムスポーツのコンテンツを導入することで、その目標を達成することも可能かもしれない。

プレミアムスポーツ放映権が今後も価格が高騰すると、その高い放映権を支払うことができない有料テレビ放送局が増えてくる。オンラインのサービスは、そこを狙ってスポーツ業界に参入するチャンスを作ることが可能であろう。