経営難に長く陥っていた、映画サブスクリプションサービス「MoviePass」がついに廃業を発表した。

「MoviePass」の親会社Helios and Matheson Analyticsは、サブスクリプション登録者に対して9月14日をもってサービスを停止することを発表した。投資家からの資金調達がうまく進まず、今後サービスを継続することが難しくなったことを理由としてあげており、登録者にはサービス停止にともなう返金が今後行われるとしている。

失敗に終わった「MoviePass」だが、映画サブスクリプションを最初に始めたパイオニアとして、これまで「AMC Theatres」「Regal Entertainment」「Cinemark」などの映画館チェーンにサブスクリプション概念を広げることに成功した。

実際にAMCの月額19.95ドルで毎週3本の映画を見放題できるサブスクリプションサービス「Stubs A-List 」が、昨月で登録者数が90万人を突破したと発表している。

「MoviePass」はこれまで1年以上、サブスクリプションサービスの運営で難色を示してきた。最近では7月に技術的問題によりサービスを一時停止しており、昨月にはセキュリティーの問題で顧客のクレジットカードなどの個人情報が漏出する事件も起きている。

月額9.95ドルで1日に映画1本を見ることができるサービスとして始まった「MoviePass」は、去年の8月から経営上継続が難しくなったこともあり、月額9.95ドルの毎月3本プランに変更するなど、これまで様々な方法でサービスの継続に務めてきた。また今年には、月額14.95ドルの1日映画1本プラン(観られる映画に制限あり)も展開するなど、新規顧客の獲得を行なってきた。

しかし、その後も売上は回復することがなく、2018年だけで純損失が売上の2倍である、約3.3億ドル(約350億円)にまで膨らんでいたとHelios and Matheson Analyticsは発表している。

同社は現在、ニューヨーク司法長官によって投資家に「誤解を与える」経営をしてきたとして調査が行われており、「MoviePass」の登録者からも詐欺として集団訴訟を受けているという。