多くの動画配信サービスが「広告」を使って収益化を行う中、業界内で一番の人気を誇る「Netflix(ネットフリックス)」が定額制サービスのスタンスを続けるのか、それとも広告プランを追加するのか議論が繰り広げられている。

Netflixが広告を取り入れることで、今よりも売上を伸ばすことができると予測されており、約103億ドルの負債を返済できる可能性もある。

Nomuraの調査分析によると、Netflixは広告付きプランをローンチすることで、10億以上の広告収益を出すことができると予測している。

実際に、Huluのように有料プランと広告付きプランの両方を取り入れているサービスもあり、会員の70%が月額5.99ドルの広告付きプランに登録をしており、2018年には14億ドルの売上を出しているなど成功事例が見られている。

一方で、Netflixが広告付きプランを開始することで、新規ユーザーが増えるどころか、これまで有料定額制プランに登録者が解約して広告付きプランに移行するだけで、売上が落ちてしまうのではという懸念もある。

それだけでなく、この議論はそもそもなぜNetflixが人気を博したかを考慮していない。なぜなら、そもそもNetflixが人気を集めた理由は、多くの消費者が広告などに邪魔されずにエンターテイメントを楽しみたいからだ。

実際に2018年にHub Entertainment Researchが行った調査結果によると、Netflixが広告付きプランを月額3ドルなど安めに提供したとすると、Netflixユーザーの30%が広告付きプランに移行すると回答しており、16%がNetflixを解約、そして34%が分からない(その内の4分の1が「たぶん」使い続ける)と回答している。

一方で、NBCUniversalなどの競合会社が動画配信サービスの提供を始めたり、Netflix人気番組「The Office」がNBCUniversalの新サービス独占配信になるなど、Netflixは危機にも直面している。

実際にNetflixが広告付きプランを開始することはあるのだろうか?HBOのように、広告プランをローンチすると予想されたが、結局未だに広告なしプランのみのサービスも存在している。広告なしプランのメリットがまだ多いと思われる現段階では、今後もNetflixは現在のサービス内容を続けるであろう。