スイスに本拠を置くドイツ語新聞「ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング(Neue Zürcher Zeitung: NZZ)」は200年の歴史を持つ出版会社である。

NZZは、同社のデジタル新聞への定期購読(サブスクリプション)者を増やすために、メルマガ戦略を使って成功を収めている。メールの開封率が高く、コンバージョンも80%の増加を見せている。

2018年時点で、NZZでは15万人の定期購読者が存在しており、4%の成長を見せている。NZZでは、この購読者を2020年までに20万人まで増やすこと(有料購読において30%のビジネス成長)を目指しており、それにはメルマガ戦略が欠かせないとしている。

現在NZZでは、21種類の日刊または週刊のメールマガジンを用意しており、必要があればその数を今後も増やす予定である。例えば、NZZの購読者の65%が男性だが、女性に絞ってターゲティングをするため、NZZでは最近女性限定のメルマガを始めている。このメルマガでは、毎週女性記者によって厳選された記事を読むことができる。

また、NZZでは、個人の好みに合わせた「パーソナライズ化」された新しいサービスを提供することにも力を入れている。昨年には「My NZZ」と題したメルマガを始めており、その週に見逃したその人の興味関心に関連した記事をまとめて受け取ることができる。

これは、読者に「スマートでパーソナルな体験を届ける」というNZZの目標に沿った取り組みでもある。NZZでは、毎日200ものコンテンツ(動画や音声、記事など)を配信しているが、読者は忙しい生活を送っているため、1日に平均して読むことができる記事は8つであるという。そのため、NZZでは読者に関係のある記事を選んで送ることで、読者の読みたい記事を探す手間を省いているという。

またNZZでは、データ分析もメルマガに取り入れている。データ分析を専門とするチームが、各ユーザーの記事を読むのに要した時間、1訪問につき読む記事数、訪問の頻度、受け取っているメルマガ数のデータから、どのユーザーが「定期購読候補者」か分析をしている。

このデータ分析により、例えば、2つ以上のメルマガに登録している人はコンバージョン率が最も高いなどのパターンを発見することに役立っている。