PwC社が発表したレポート「Global Entertainment & Media (E&M) Outlook 2019–2023」によると、メディア・エンターテイメントを自分たちのニーズに合わせた方法で楽しむ人が増えており、企業も消費者個人の好みに合わせてサービスやビジネスモデルを進化させることが明らかになった。

PwC社によると、スマートデバイスを用いて消費者自身がメディア消費のスタイルを決められるようになったり、動画配信サービスを用いて好みのコンテンを集めたり、スマートホームやコネクテッドカーなどインターネットを接続したIoTを用いてこれまで以上のコンテンツにアクセスできるようになると述べている。

本レポートでは、14の業界と53の分野での売上を予想しており、2023年までの間に年平均成長率(CAGR)4.3%を達成する見込みである。グローバル規模での売上は2018年時点で2.1兆米ドルであるのが、2023年には2.6兆米ドルまで増加すると考えられる。

内訳別にみると、バーチャル・リアリティ(VR)が最も成長が見られる分野とされており、そのあとに動画配信サービス(OTT)が続く。またケーブル回線の解約やDVDの売上の減少を受けて、テレビやビデオ分野では今回初めて成長率下降の傾向が見られている。

技術やサービスの進化により、消費者はこれまで受動的だったのに対し、能動的にメディア消費の方法を選べるようになった。ケーブルや衛星放送などのプランを解約して、動画配信サービスに移って、個人の好みに合わせてコンテンツを選べるようになっている。グローバル規模での動画配信サービス(OTT)の売上は、2018年時点で380億米ドルであり、2023年には2倍まで膨れ上がることが予想されている。

また、メディア・エンターテインメント業界では「パーソナライズ化」サービス(個人の嗜好に合わせたサービス)を提供する企業が増えており、PwCでは、次の4点を予想している。

  • すべてに通用する、1つの解決策は今後ない
  • 消費者のタッチポイント(顧客とコンテンツの接点)の数が増えている
  • 技術の進化により、新しい「パーソナライズ化」サービスの時代がくる
  • 個人情報のデータ保護が叫ばれる中、信頼と規制は今後も重要になる

PwCによると、個人のデータを使って「パーソナライズ化」したサービスを提供することは今後も増えるが、個人情報データの安全性は今後も消費者にとって懸念事項になると述べている。プレミアムサービスを提供する企業の信頼感を高めるためには、新しい個人情報データ保護のルールを適用することが今後も重要視されると考えられる。