出版業界ではSNSを上手に使って、消費者の新しい消費行動に適用しようとしている。SNSのプラットフォームは、頻繁にアルゴリズムやポリシーを変える(例:2018年1月のFacebookのニュースフィードのアルゴリズム変更など)こともあり一筋縄ではいかないものの、出版社は引き続きSNSを使ったビジネス戦略を展開する必要性は避けられない。SNSを使った戦略は様々あるものの、主要なものは下記の3つに集約することができる。

  1. サイトへの集客
  2. サイト外のユーザーへのリーチ
  3. デジタル定期購読者獲得

そこまで利益を見込めないように思われるものの、サイトへの流入増加、認知獲得、定期購読者獲得などの間接的メリットは大きい。またそれぞれのSNSプラットフォームの特徴と違いを理解しておくことも大事である。

  • Facebook
    出版社にとって大きな流入を見込めるプラットフォームである。フォロワーからのエンゲージメントも高く、定期購読者獲得においてもコスパが良い。
  • Twitter
    速報などのニュースで人の目に触れやすく、サイト外での認知を広めることに適しているプラットフォームである。また、ジャーナリストや評論家、インフルエンサーなどとも繋がることができる。
  • Instagram
    特に若者を中心に、フォロワーからの高いエンゲージメントとブランド認知の獲得を期待できるプラットフォームである。特にエンターティメント系のカジュアルなニュース等に適している。まだ新しいプラットフォームということもあり、テスト的に試している出版社も多い。

しかし、前述した通りアルゴリズム変更などによってSNS戦略の変更を余儀なくされるケースもある。2018年1月にFacebookがニュースフィードにて、家族や友達の投稿を優先するアルゴリズムに変更したことで影響を受けた会社も多い。

例えば、フィンランドのタブロイド紙 「Iltalehti」は、アルゴリズム変更後も同じ頻度で投稿をしていたが、エンゲージメントが28%も低下する結果に。SNSからの流入に大きく頼っていたこともあり大きな痛手を負った。

フランスの新聞社「Le Monde」の場合は、アルゴリズム変更後に投稿頻度を13%減らした結果、エンゲージメントは29%低下。Le Mondeも同様にSNSからの流入に頼っていることもあり、長期的スパンでこれからSNS戦略をどうするか計画中である(ファネル戦略は以下の通り)

出版社がSNSを活用するには、導入前にその目的を明確にしておくことが重要である。導入のメリットは、サイトへの流入増加、ブランド認知、エンゲージメント、そして定期購読などの有料サービスへの移行促進などであり、期待できる要素も多い。