2010年初旬から米国にて人気が始まった「サブスクリプションボックス」。ベンチャーキャピタルの資金調達数が70を超えた過去最高記録の年、2016年以来、市場は成熟しつつあり、昨年には12億ドル(約1320億円)の資本投下が見られている。

参照:Pitch Book

サブスクリプションボックスが導入されている業種は多様化しており、メイク用品からドッグフードまでと様々である。ITに精通せずともプラットフォームを導入することで、どんな企業でも参入しやすい業界である。海外で多くの投資家が注目するサブスクリプションボックスには、一体どのような魅力があるのだろうか。

脳神経科学に裏付けられたサブスクリプションボックスの人気の秘密

ずっと行きたかった国の空港に着いた時の感覚を想像して欲しい。外に出た時に感じる気温、空気、現地の食べ物の香り、現地の言語。すべての新しい感覚にワクワクを感じる。しかし、その空港を3、4回も行き来するとその感覚を得られることはなくなってしまう。

これは脳が新しいものに敏感に反応する性質を表している。これと同じ現象が、サブスクリプションボックスを求める人たちに起こっているのである。

2006年に神経科学者Nico BunzeckとEmrah Düzelcaseによって行われた調査では、報酬や喜びを欲する脳内部分である、黒質と腹側被蓋野を動きを見ながら、先ほどの概念が検証された。

この調査結果では、毎回新しい要素が追加された写真を見せられた被験者に、これらの部分が活性化されていることが明らかになった。この部分が刺激されることで、幸せ感、満足感、モチベーションの感情が生まれる。

これはサブスクリプションボックスの、自分の好みにあった新しい商品を毎回受け取る時の感情と同じである。

サブスクリプションボックスの3つのカテゴリー

こサブスクリプションボックスには、大きく分けて3種類に分類することができる。

  • キュレーション:ユーザーの好みに合わせて、受け取る商品が変わる(例 BirchBox)
  • 補充:日常生活で消費する商品を、定期的に配送する(例 カミソリのDollar Shave Club)
  • アクセス:食べ物など日常生活で消費するものの特別商品や割引商品を提供する(例 NatureBox)

マッキンゼーの調査結果は、このキュレーションタイプにて先ほどの脳内部分が一番活性化されていると述べている。ユーザーの好みに合わせるこの「パーソナライズ化サービス」は、サブスクリプションボックスを決める上で重要項目となっている。

美容用品サブスクリプションボックス「FabFitFun」では、このパーソナライズ化の精度を高めるために、AIなどの技術投資を行っている。またボックスを超えて、ブランドファンの人たちと繋がる努力も行っている。ユーザーからのフィードバックを受けて改善したり、オフラインでイベントを行うなどして、「ファン層のコミュニティー形成」をすることが、サービスの魅力となると考えられている。

下記は、米国を中心に人気のサブスクリプションボックスの一例である。サブスクリプションボックスの最新情報は、Subscribe Japanの記事からも読むことができます。