アマゾンのAlexaやグーグルのGoogle Home、アップルのSiri、マイクロソフトのCortana、サムソンのBixbyなど、音声認識機器・テクノロジーが成長を遂げており、現在その存在を無視することができないまでに存在感を放っている。

実際にこの音声認識機能が、出版業界にどのような影響を与えるか調べるために、ニューヨークタイムズのベストセラー書籍のリストを読み上げ、音声認識機能が認識できるか調べた。

この調査の結果、前述した音声認識機器が認識できた書籍は全体の43.2%であった。

この調査結果と過去の音声認識機能に対する消費者行動のデータを合わせて、以下のことが考えられる。

  • 20%の音声を使った書籍購入は一度きりで行われるため、書籍名を認識できないことで購入機会を20%分失ったことになる
  • 音声を使って検索された書籍の50%が、ニューヨークタイムズのベストセラー本である
  • ニューヨークタイムズのベストセラー本は一冊平均12ドルである

Voicebot.AIとPublishers Weeklyからのデータを使って、以下の結果を述べることができる。

  • 世界中で、350万件の書籍関連の音声検索が毎日行われている
  • そのうちの190万件以上が、音声認識機能で認識が行われていない
  • 検索の内2%が購入意図を持って検索されており、その数は1日7万件である
  • 書籍購入で音声検索が使われた中で、1日3.8万件以上が認識されていない

現在の認識確率のまま進めば、2020年に音声認識で失う書籍の売上は5300万ドル(約58億円)にのぼると予測される。

技術の正確性にまだ改善の余地があるものの、これらの認識不足で失う収益は大きいのも事実である。出版業界側は、この音声検索に対応したコンテンツ作りや、音声認識機器の企業に改善をアプローチすることが必要かもしれない。